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月別アーカイブ: 2025年6月

第6回安心をつくるセキュリティ工事講座

皆さんこんにちは!


株式会社橋本電工、更新担当の中西です。

 

 

 

【第6回】

セキュリティ工事シリーズ⑥:ネットワークとクラウド編

―監視と制御の“見えないインフラ”を支える技術とは?

カメラやセンサー、電気錠などが高性能になっても、それらをつなぐ仕組みが不安定では意味がありません。

セキュリティ工事の“裏方”とも言えるのが、ネットワーク構築クラウドサービスの設計です。

第6回では、これらの技術的背景や選定のポイント、さらに橋本電工が実際に現場で大切にしている“運用視点”をご紹介します。


■ セキュリティ機器はすべて「ネットワーク化」される時代へ

 

現在の防犯システムの多くは、IPカメラ・クラウド録画・遠隔操作が標準装備となっています。
そのため、以下の要素が極めて重要となります:

  • 有線LAN / PoE給電:安定した通信と電源供給が可能

  • Wi-Fi通信:一部では無線活用も進んでいるが、業務用では安定性が課題

  • VLAN構成:セキュリティ機器専用のネットワークを構築し、他システムと切り分ける

重要なのは「見えないからといって軽視しない」こと。
ネットワーク障害はすべてのセキュリティ機器の信頼性を損なう要因になりえます。


■ クラウド録画・運用で実現する“省人化セキュリティ”

 

録画装置は従来、NVR(ネットワークビデオレコーダー)に物理保存するのが主流でした。
しかし現在は、クラウドサーバーへの保存も急速に拡大中です。

クラウド活用のメリット:

  • ハードディスク障害のリスク軽減

  • 災害時でもデータが喪失しにくい

  • スマホやPCからどこでも確認・ダウンロード可能

  • アップデートやメンテナンスがリモート対応可

また、AIと連携することで不審行動の自動検知顔認証のデータベース化も進んでいます。


■ 遠隔監視・遠隔操作で広がる防犯の可能性

 

遠隔管理機能の代表例:

  • スマホからのライブ映像チェック

  • 管理者による遠隔でのドア開錠・施錠

  • 警備会社への自動アラーム送信

これにより、「物理的にその場にいなくても守れる」セキュリティ体制が構築可能になります。
特に店舗の夜間監視や高齢者宅の見守り用途では、導入が進んでいます。


■ 導入時の注意点と現場での鉄則

 

IT系の知識が要求される領域のため、導入時は専門業者による設計と構築が不可欠です。
また、クラウド化の進展とともにサイバーセキュリティへの配慮も重要になっています。

  • パスワード管理の徹底

  • VPN経由での接続

  • 定期的なファームウェア更新

橋本電工では、セキュリティ設備だけでなくネットワークの設計・施工・保守まで一貫して対応可能な体制を整えており、「つないだ後の安心」もご提供しています。


■ まとめ

 

目に見えないネットワークこそ、現代のセキュリティの生命線です。
クラウド・AI・遠隔操作といった先端技術も、それらを支える通信と設計があってこそ活かされます。

橋本電工は、技術と信頼のネットワークで、地域社会の安心をつないでいます。


次回もお楽しみに!

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第5回安心をつくるセキュリティ工事講座

皆さんこんにちは!


株式会社橋本電工、更新担当の中西です。

 

 

 

【第5回】

セキュリティ工事シリーズ⑤:出入口セキュリティ編

―オートロック・入退室管理・電気錠の最新技術と導入のコツ

「安心な街づくり」を実現するには、建物の“出入口”の管理が非常に重要です。


防犯カメラやセンサーが「起こったことを記録・検知」するのに対し、出入口セキュリティは「未然に防ぐ」ための最前線。今回は、オートロックや入退室管理システム、電気錠といった“出入口防御の要”を中心に解説します。


■ オートロックシステムの基礎と進化

 

もはや集合住宅やオフィスビルでは標準装備となったオートロック
その多くは、テンキー入力・カード認証・インターホン連動といった方式が採用されています。

最近では、以下のような技術が進化しています:

  • 非接触ICカード(Felica、MIFARE)

  • 顔認証・指紋認証:感染対策として注目される非接触型

  • スマートフォン連動型:来訪者にワンタイムパスを発行できる機能も

物理的な鍵に頼らないことで、合鍵リスクや紛失時の対応が大幅に軽減されます。


■ 入退室管理システムで「誰がいつどこに」を可視化

 

特に企業や学校、研究施設などにおいては、人物と時間・場所を連携させたアクセス管理が求められます。これを実現するのが入退室管理システムです。

導入のメリットは以下の通り:

  • 不審者の侵入防止(第三者のなりすまし検知)

  • 内部犯行の抑止(ログ記録によるトレース)

  • 非常時の避難支援(在館者の把握)

カード認証 + 生体認証 + PIN番号といった多要素認証を組み合わせることで、セキュリティレベルを細かく調整できます。


■ 電気錠と連動する「システム防犯」の時代

 

従来の“ガチャッと回す”タイプの鍵から、今や電気錠(電磁錠・電動錠)が主流になりつつあります。

主な種類:

  • 電磁錠:通電時にドアをロック/停電時には開放されるタイプが多い(安全重視)

  • 電動錠:モーター駆動でロック/通電し続ける必要がないため省エネ

  • オートボルト錠:扉が閉まると自動でロックされる構造(ホテルなどで採用)

これらは、インターホン・監視カメラ・入退室管理システムと連動させることで、“物理+電子+映像”のトリプル防御が実現されます。


■ 導入のポイント:誰のためのセキュリティか?

 

技術的に優れていても、現場の使い勝手が悪ければ意味がありません。
導入の際に考慮すべき点は次のとおり:

  • 誰が使うか?(高齢者・子ども・社員など)

  • どこで使うか?(戸建て・工場・共同住宅)

  • 何を守るか?(人・情報・モノ)

橋本電工では、こうした「現場のリアルな課題」に対し、ヒアリングを重ねたうえで最適解をご提案しています。


■ まとめ

 

出入口のセキュリティは、“その先に入らせない”ための重要な防衛線。
オートロックや電気錠、入退室管理システムは、便利さと安全を両立させるための鍵です。
防犯カメラやセンサーと組み合わせた多層防御の設計こそ、現代のセキュリティ工事に求められる本質と言えるでしょう。

 

 


次回もお楽しみに!

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